第5回 防錆油を塗っているのに錆が!?

最終回 それでも錆が発生したら・・・

■発錆時期が決まっている場合

梱包作業現場に温度計と湿度計を設置して一日の温度変化と湿度変化のデータを取り、

梱包日、出荷日と錆びの関係を確認するところから始めましょう!

日頃からの準備が大切です。

梱包作業現場と輸送時の環境、腐食因子の確認が重要です。

 

■発生時期が決まっていない場合

1.錆の状態を確認し、腐食因子付着箇所の絞り込み

A. 加工した表面部分のみに錆がある場合

→ 表面部分の最終加工から梱包までの間で腐食因子が付着

B. 加工した表面部分以外に錆がある場合

→ 加工前の素材の状態から梱包までの間で腐食因子が付着

2.1で対象となった工程毎に、さらに詳細な腐食因子付着箇所の絞り込み

※腐食因子は見える場合と見えない場合があります。

 

腐食因子の同定にはお金が掛かりますが、元素分析をおすすめします。

作業工程で付着する腐食因子が分かれば原因が特定され、対処方法が決まります。

ぜひご相談ください。

 

錆びる条件を知れば、防せい処理前の重要性に繋がります。

金属表面に腐食因子の水分や汚れを残したまま防せい処理を行った場合、

条件が揃えば錆は発生します。表面に何もない状態で防せい処理をすることが理想です。

その意味で、防せい油を塗る前に、製品をしっかりと洗浄・乾燥する清浄作業と防せい油の選択が重要です。

 

防錆のことなら 「防錆油のいろは 実践編」

防錆油(防せい油)の基礎知識ほか、実践に役立つ情報が盛り沢山。

課題ごとにおすすめの油剤もご紹介

【掲載内容】
■さび(錆)って何?
■さびの種類と役割
■さびや腐食のメカニズム
■防せい処理
■よくある質問